カテゴリー: 人生, 生きる・目的・変化
第55回 悩める時間
悩みの渦中にいるのは大変つらいことです。この苦しさから早く逃れたい、早くその泥沼から這い上がりたいと誰もが思うでしょう。また、どうして自分はこんなにもウジウジと悩んでしまうのだろうかと、そんな自分にウンザリするかもしれません。
私たちは、悩むことをよいこととして捉えていません。悩むことは、人生の障害にぶつかることのように感じてしまいます。障害のないストレートな道をスイスイと進むことが理想と感じているので、悩むというスランプは早く克服しなければならないと焦ります。
しかし、今、悩んでいるのは事実です。悩むことができるから、悩むのです。悩まないで済む時は、悩もうと思っても悩むことはできません。すると、今、こんなに悶々と悩むことは必然であり、自然な成り行きだと言えます。今、悩みの泥沼にはまってしまって身動きが取れない苦しさを味わっているのなら、いっそのこと、もっとその深みにはまってみましょう。体の力を抜いて、なんとか這い上がろうともがくのをやめてみましょう。
悩みにランクはありません。ちっぽけな悩みでも、重い悩みでも、悩みは悩みです。そして、悩みやすい自分と、悩むこともなさそうな、はつらつとした他人との比較にも意味はありません。その比較から、他人を羨んだり、自分のみじめさを感じても、持ってしまった悩み自体は消え失せません。あなたが、あなたらしい、あなたしか持つことのできない、あなた色の悩みを持っていることにこそ意味があるのです。
悩みを持つことを通して、先へ先へと生き急いでいたあなたに「待った」がかかります。そこには、見落とすことのできない、あなたにとって重要な人生のヒントが隠されています。悩みは、そのヒントを携えてあなたの心にやってくるのです。
悩むことで、これまでの人生とは違った新たな人生への軌道修正、進路変更ができることも多いのです。また、その人の本来の使命に気づかせようと、大きな悩みが立ちはだかることもあります。
悩みは、障害ではありません。悩みは、気づきの宝石なのです。そして、人生のその時期に悩むことが許されているから、悩むのです。悩めるということは、人生に許された贅沢な時間です。その悩む時間は、ちゃんと用意され、確保されているのです。ゆえに、悩みから解放されて、その悩んだ時期を振り返っても、決して無駄な時間を費やしたことにはなりません。充実した、充分な時間だったと言えるのです。
人生を走り抜けていく時もあるのなら、立ち止まる時期もあります。立ち止まって、じっくりと自分自身を観察する時期、それが悩める有意義な時間でしょう。
悩むことを恐れないでください。悩んだら、堂々と人生を立ち止まってください。その時間を持つことは許されています。あなたのためだけに許された時間が、そこに用意されているのです。
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