カテゴリー: 人間関係, 生きる・目的・変化
第39回 逆境の意義
チャンネリングに訪れる方々の多くは、現在の仕事が自分に合っていないと感じるとか、結婚生活での違和感や、嫁、姑などの人間関係の緊張等、それぞれの悩みを持っています。その悩みは、自分が今、逆境にいると感じていることから生じるようです。
逆境は、程度や頻度の差はあっても、おそらくほとんどの人が経験することでしょう。
逆境に身を置いてみると、自分とその環境のギクシャクした感じや、他者と大きく隔 たる自分をひしひしと感じます。そのことによって、いったい自分とは何なのか、ということをいやでも考えさせられます。
たとえば、今の仕事が自分には合っていないのではないかという疑問を感じはじめたら、その仕事のどんな内容が自分に合っていないのか、自問自答を繰り返します。人間関係でも、自分が苦手とする相手との間に違和感を持ったら、そこに目をつぶるこ とはできなくなります。傾向として、それらの疑問や違和感をどんどん追及し、ますますその感触を強めていきます。そして、それが本人の悩みの深さとなって、その人に覆いかぶさってきます。
逆境にあるのは、ほんとうにつらいことです。早くそこから抜け出したい、楽になりたいと、誰もが願うでしょう。しかし、人生の中で、わざわざこうした逆境に身を置 くという経験を自分にさせるのはどうしてなのかと問うてみる必要がありそうです。
私は逆境に身を置く意義は、「自分という存在を自分自身でしっかりとわかるため」 と感じます。逆境の中で、疑問や違和感を持つことを通じて、そこから自分自身の考えや気持ちを自分ではっきりと把握することができるのです。それはまさに「私とは何か?」という問いへの答えが、こういった体験を通して自分に与えられる貴重な瞬間と言えます。いわば自分の白さが、黒ばかりの逆境の中に入ると際立つとたとえられ、その黒の中の自分の白さを自分で体感できるのです。
そしてその逆境の中で、自分の白さ(個性、思考、嗜好など)を掴んだら、やがて自分とよく似た考え方をする人が多いとか、自分の意見を尊重してもらいやすいなどの 白ばかりの順境に身を置いても、「これでいいのだろうか」という不安は持たないでしょう。なぜなら、順境の白さと逆境の黒さを比較することができるからです。逆境があったからこそ、順境に身を置く幸福を実感できるとも言えます。
私たちは、わざわざ自分の色がなじまない逆境を引き寄せることによって、その色を確認しているのです。たとえ、つらく苦しい逆境が長く続いても、それは無駄な時間ではないのです。それを体験することに意義があります。ちょうどよい長さのその期間を体験して、十分に自分自身を把握すれば、順境を迎え入れる準備が整ったと言えるのでしょう。
もし、あなたが今、逆境にいる、スランプに陥っていると感じているのなら、それは、自分自身を確認する大切な時間を過ごしていると思ってみてください。そして、 今、感じていること、考えることが、あなたらしく生きていくことへの大きなヒントであるとも感じ取ってみてください。
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