カテゴリー: 前世・過去世・未来, 霊性
第94回 未来は決まっているのか
以前、ある方からチャネリングに関する問い合わせのメールを受け取りました。それは、「ご自分の未来について知りたい、占い的な内容は欲していない、チャネリングは占いとは違うものなのか?」というものでした。
その方は、とてもご自分の未来を知りたがっている感じでした。また、今、何らかの理由で苦しみを抱えていて、そこからの脱却を強く望む気持ちが、未来を明確に知りたいという願望を引き寄せているようでした。また、その人にとって「占い」とは、不確かなものと認識されている様子で、チャネリングは、その不確かさを埋めるものであるのかどうなのかも知りたがっている感じでした。
私は、「私が行なっているチャネリングでは、未来を断定することはありません。その時、もっとも起こりやすい状況や、可能性の高い事象をお知らせするだけです。また、ご相談者に対して、『ああしなさい』、『こうしなさい』といった指示は一切出しておりません」と返答しました。すると、それから、その方からは何も連絡は来ませんでした。
おそらく、私が送った答えを見て落胆したのでしょう。「なんだ、そんな程度なのか」と思われたかもしれません。しかし、それが事実ですので、私は、それ以上、何もお答えできません。
人は苦しい時、「いったいこの苦しみはいつまで続くのか」と悲観しがちです。そして、苦しみから脱する時期を知りたい、未来を知りたい、今よりはましな未来になっていて、と願うものなのでしょう。
しかし、その未来は、あらかじめ決められているのものではないのです。未来は決まっているものではなく、築いていくものと言えばいいでしょうか。
今、私たちが何をどう感じ、考え、どう行動していくかで、未来は築かれていくのです。未来は、今、蒔かれた種の結果なのです。
たまに、チャネリングを受けた方が、私が予測した未来の通りになったと喜んで報告される場合があります。私が告げた年齢に、ほんとうに結婚したとか、私が告げた月(6月とか、7月とかの)に人生での変化があったとか。
しかし、それは私が指示したせいではありません。ご相談者がそのメッセージを聞いた時、その未来を手に入れようと自らが動かれたから、その通りの未来を手に入れたと言えるのです。
メッセージ通りの年齢で結婚した方は、その前に結婚したいと望む気持ちをしっかりと自身で認識し、行動した結果でした。また、ある資格試験を受けた方は、私が告げた月にめでたく合格通知を手にしたのですが、そもそもその試験を受けなければ、その月に合格するという変化はあり得なかったのです。
今、とても苦しんでいるとしても、そこから目をそらさないで、その苦しみをしっかりとみつめて、自分が考えられることをすべて行動に移すことが重要です。でも、焦らなくて大丈夫です。その苦しく悩む時間はしっかりと用意されていて、そこでしっかりと苦悩することに大きな意味があるのです。その結果が未来として必ずその人に与えられるのです。そして、その未来が今となった時、「ああ、あの時は苦しかったけど、その経験のおかげで今の自分がある」と納得できるはずです。
自分が今、動かないのに、桁外れのバラ色の未来は降ってはきません。今の自分の身の丈に応じた、ふさわしい未来がやってくるはずです。その点で、大切なのは、見えない未来ではなく、「今」に集中することと言えます。
人間みんなが、自分の人生に真摯に向き合い、今に集中して生きることが、人類全体の未来を引き寄せることにつながります。人間一人一人が持っている「自由意志」を互いに尊重して、その自由意志に則って自分の人生を歩んでいくことで、おのおのにふさわしい未来がまちがいなくやってきます。そして、それは、私たち人類全体にとって、もっともふさわしい未来の到来となるのです。
人類の明るい未来を信じたいのなら、今の自分自身を明るく信じることです。
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