コラム:人生は喜びに満ちている 第72回 変わっていく結婚観
日々、さまざまな年齢層の方々にお会いします。これまで10代の終わりの方から、
70代の方までお会いしました。
その年代、年代で、お伝えするメッセージは、大雑把にとらえると、それなりの傾向
はあります。その中で、30代の方に会うと、まず未婚の方が多いと感じます。そし
て、未婚の方々のご質問は、やはり結婚が多いのです。
私は、今43歳です。私たちが、いわゆる結婚適齢期とされる時期にいた頃、口癖は
「30までには結婚したい」でした。実際に私も含めて、30前の駆け込み婚が多
かったように思います。
しかし、今、未婚の30代の方々に会うと、確かに結婚は意識してはいるけれど、
○○歳までに結婚したいという、結婚を年齢でとらえる方は少ないと感じます。結婚
できればいいけど、それを年齢で意識していない人が多いと思うのです。
すると、昔言った結婚適齢期って、あまり意味のないものとなってしまいますね。子
どもを産むといった生殖年齢は確かにあるだろうけれど、それでも、今と昔では、肉
体年齢も大きく変わっているように感じます。
日本人は長寿です。長寿とは、じっくりと自分の人生をながめられるということだと
感じます。じっくりと自分をみつめ、変化していく自分を実感できる時間がたくさん
用意されているとも感じます。そんなたっぷりの時間の中で、心ゆくまで自分とつき
合うことができる現代人は、結婚を焦る必要はないのではと思います。
結婚するということは、女性の場合、もう人生のゴールではないのです。そこからま
た新たな生活が始まる、ひとつの人生の通過点です。男性も、結婚はやはり人生の通
過点でしょう。
かつて、私たちの世代の女性が、30までに結婚したがったのは、結婚をゴールとし
てとらえていたということと、女の価値を年齢で見ていたということが原因でしょ
う。若ければ若いほど、女としての価値があると、私の親も考えていたと思います。
しかし、今はほんとうに良い時代となりました。女性の価値を年齢でとらえること
は、いけないことと認識されていますよね。その分、個々人の生き方、その人らしさ
が問われるようになってきました。だから、結婚を年齢でとらえる女性も少なくなっ
てきたのでしょうね。
私がお会いした方々で、その後、結婚が決まった方が何人かいらっしゃいます。あえ
て、その方々の年齢を示すと、30代後半、40代後半となります。みなさん、結婚
をすることに納得がいき、パートナーとの出会いを心から喜んでいらっしゃいます。
それを年齢から見たら、そういうことだったということにしか過ぎないのでしょう。
もう一般論的な結婚適齢期はナンセンスでしょう。嫁にもらってもらうことが生きが
いと言い切るには、女性の人生は長すぎます。男性も結婚は、人生の大切な通過点の
ひとつでしょう。
長い人生の中で、自分をじっくりとみつめて、自分なりの生き方、自分らしい人生の
歩み方を模索しながら、同じように自分の人生にこだわっている“気”の合う人と
パートナーシップを組んでいくこと − そのひとつが結婚になるのでしょう。そし
て、二人の間に誕生する新たな生命を共に育んでいくことの選択も二人でしていく、
そこにもパートナーシップが発揮されるでしょう。
多くの人々に会って思います。今、結婚観は、より自然なものに変化している最中で
す。



