無類の犬好き
2017-01-08

最近は、ネコちゃんブームだそうですが、私は、犬が好きです。
思春期を中心に、犬と濃密な時間を過ごせたことが、私の心の財産です。
彼とは、親友であり、きょうだいであり、親子のようであり、恋人のようでもありました。
彼が全身で示してくれた、私への愛情は、彼亡きあとの現在も、鮮明に思い出せて、私を支え続けてくれます。
幼い頃から、犬好きでした。
何度も、捨て犬を拾ってきて、親に叱られていました。
ところで、私は、ある過去生において、一人、山奥の洞穴で、真理を追究しようと修行三昧でした。
そして、そこで命を落としたのですが、星々がまばゆく輝く、冷たい夜に、一匹の犬が、私の死体を包んでいたマントのような衣服を口にくわえて、体ごと、どこかへ運び去ろうとしていました。
「ああ、この犬に私は食べられたんだな」と、その映像を感じながら、今の私は思いましたが、それは、決して、いやなことではありませんでした。
その犬を怖いとも、気持ち悪いとも、感じませんでした。
親しみを覚えていました。
その時、空腹の犬を満たすことができたのかもしれません。
そんな因縁が、今の私を無類の犬好きにした、のでしょう。
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