親の深い愛が、子どもを救い、守る。
2018-07-12

下の子が、まだ小学1年生くらいの頃、彼が外で遊んでいて、その時、家にいた私は、ふと窓の外に目を遣りました。
すると、前の道路を、家から離れた公園で遊んでいるはずの、そこにいるはずのない息子と中学生くらいの少年が、仲良く話しながら、家から遠ざかるように歩いていくのが見えました。
その姿を見送りながら、「おかしいな、ここに、あの子がいるはずないのに。そして、あの男の子は、誰だろう?」と、不思議に思いました。
同時に、とても不安になって、「うちの子を連れていかないで」と、強く念じました。
その日、帰宅した息子に、「ねえ、あのおにいちゃん、誰?」と聞くと、息子は、怪訝な顔をして、「知らない。ずっと公園で遊んでいて、家の前の道は通っていない」と言いました。
それで、私は合点がいきました。
その男の子は、この世の存在ではありませんでした。
道理で、見ない顔、姿です。
その男の子は、かつて、水死をした子どもで、うちの子たちが、楽しそうに遊んでいるところに惹かれてやってきて、うちの子と波長が合ったのでしょう。
でも、私の母親としての愛が、息子を取りもどしたのでした。
世の中、見えない存在は、あちらこちらにいます。
また、この時の息子のように、まるで、魂が分裂するように、分身のようになって、その時、同時に、そこと、違う場所に、存在することも有り得ます。
私が体験したこの例は、特異なことだったかもしれませんが、親としての子どもへの愛が、子どもを救う、ということを強調したいのです。
親は、子どもに四六時中、べったりとくっつくことは、できません。
しかし、親の深い愛情は、子どもの周囲をしっかりと取り囲み、守ります。
親の言葉による愛情の表現も、もちろん大事です。
そして、言葉ではない愛の投げかけも大事です。
それらは、子どもに結界を作り、守ります。
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