天職考
2019-02-12

仕事をするならば、自分に合った仕事に就きたい、天職に巡り合いたい、と望むでしょう。
しかし、天職、という名の職業が、どこかにあって、それを探り当てたら、その後は、安泰、というものではありません。
最初から天職は存在しない、ということでしょう。
それでは、天職とは何か、ということですが、それは、結果的にそうなっている仕事、と称するのが、ピッタリです。
何か仕事に就いたら、それに一生懸命に取り組むことが、天職形成の第一歩です。
それを継続していって、もしも、その最中に、うつになったりして、その仕事に向き合うことができなくなったら、それは、私の天職ではない、と教えてくれます。
仕事にちゃんと向き合えば、天職に成り得る仕事か否かは、そうして、私の体と心がしっかりと示してくれます。
天職の形成の道は、決して、楽しく、うれしいことばかりではありません。
苦しく、つらいことの方が多いかもしれません。
しかし、だからこそ、そこで味わう楽しさ、うれしさに心底酔えるのです。
その仕事に一生懸命に向き合い、取り組み続ける、という、身を捧げる仕事が、天職へと昇華していきます。
天職なのか、どうか、などと細かく意識をしないで取り組む仕事が、天職となっていく、と言えそうです。
また、最初から天職という名の仕事が存在していて、それを探り当てることに熱中してしまっては、私たちの豊かな才能の発揮場所が無くなってしまいます。
仕事に一生懸命に取り組み続けることは、私の才能を育て、発揮していくことと同義です。
天職とは、私の才能を育て、開花させていく仕事の現場、そのものです。
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